べんべんリレーBLOG

第85回 弁護士の外部経験

厚生委員会委員 加古洋輔


 弁護士といえば、若いうちは先輩弁護士の事務所で勤務して(いわゆるイソ弁)、経験を積んだら独立して自分の事務所を構える、というのが一般的なイメージでしょうか。もっとも、最近は企業内弁護士も増加してきましたし、留学に行ったり、官公庁や企業に期間限定で出向して経験を積むというケースも多く見られるようになってきました。
 私も、この度ご縁があって、平成28~29年度の2年間の予定で某企業の法務部に出向する機会をいただいております(なお、協同組合員の資格はそのままですので、この記事を書かせていただいております)。

 私が企業への出向を希望した理由の一つは、所属する事務所のお客さまは大半が企業であるにもかかわらず私自身に企業での職務経験はなく、今後もお仕事をさせていただくうえで、企業の目線を知ることが不可欠だと考えたことです。
 実際に企業で働き始めますと、事務所と共通する部分もある反面、人の数が桁違いに多いため様々な内規を設けて意思決定に至る過程をシステマチックにするなど、様々な違いに気付かされました。
 また、分野や案件に応じていろんな弁護士に相談に行くわけですが、法的問題へのアプローチ、回答内容は弁護士ごとに異なります。これまで自分の所属事務所の弁護士の仕事ぶりしか見る機会がなかったわけですから、これも新鮮でした。それだけでなく、弁護士相談を通じて、企業が弁護士にどういうことを期待しているのか、弁護士をどう評価するのか、その一端を垣間見ることができた気がします。
 さらに、企業の法務部員は、その企業が扱う事業に関連した法分野に特化して日々業務に取り組んでいます。弁護士資格の有無にかかわらず、その分野に関して外部弁護士よりもスキルが高いということは少なくないと思います。現に私の周りにはレベルの高い法務部員が多く、本当に刺激を受けています。
 これは余談ですが、企業の飲み会等のイベントについては、昨今の風潮からか無理強いはなくかなり平和なもので、日をまたいで深夜まで飲み続け次の日も朝から何事もなかったようにバリバリ仕事をしている弁護士を少なからず見てきた者としては、弁護士は体力があるんだなと改めて痛感させられました。あとは企業にきてゴルフをする機会がめっきり減ってしまいました…。一向にうまくならないゴルフですが、最近は少し恋しくもあったりします。

 弁護士の在り方や求められるものも多様化してきておりますが、今回の経験を糧にして、今後、私なりの弁護士としてのスタイルを確立していきたいと思います。そして、出向も後4カ月程ということで、また来年度からは皆さまどうぞよろしくお願い致します。
(平成29年11月作成)


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